前の記事 》 「猫の種類での寿命の違い」 からの続きです。
猫の寿命は、猫の種類以上に住環境によって寿命に違いがあります。
ここでいう猫の住環境というのは、「完全室内飼」と、外に出して飼う「外飼い(放し飼い)」をさします。
完全室内飼は、猫の寿命を伸ばしてあげたいと考えるのであれば、最も適した飼育方法です。完全室内飼いの場合、まず交通事故死の心配がありません。
さらに見知らぬ他猫との縄張り争いによる負傷や、病気の感染もありません。こうしたリスクをさけられるのが最大のメリットになります。
一方で、猫は外で暮らすのが自然とお考えのかたもいらっしゃいますが、実は猫が必要とするテリトリー(縄張り)は狭くても大丈夫で、家の中でも高所に上れる環境が有ればストレスは感じません。
ただし、元々外猫だった猫(特に成猫)を完全室内飼の猫にするのには根気が必要です。
おすすめさせていただいた完全室内飼にもリスクが有ります。それは人間の甘やかしからくる肥満です。肥満体になると、心臓疾患・糖尿病など様々な重篤な病気になるリスクを負い、寿命を縮める事になります。安全な完全室内飼ですが、食事管理の徹底は最低限必要です。
完全室内飼のメリット
完全室内飼のデメリット
外飼い(放し飼い)は、猫の寿命を考えた場合、あまりおすすめできない飼育方法です。これには、家の中と外を行き来する半室内飼いも含まれます。
外飼い(放し飼い)は、なんといっても交通事故のリスクがあります。
道路への飛び出しにより、自動車・自転車に引かれて事故死してしまう猫はいまでも後を立ちません。
飼い猫の場合、人なつっこさが仇となり、さらわれてしまうなどの犯罪に巻き込まれる危険性もあります。
さらに縄張り争いによる他猫との闘争が絶えずあり、ケガや、傷病感染のリスクがつきまといます。
ケガや病気の都度治療を自然治癒に任す野良猫の寿命は3~4年といわれています。飼い猫でも外飼いの場合は、完全室内飼いの猫よりも常に傷病のリスクがあるため、野良猫ほどではないにしても寿命が短くなる可能性があります。
猫を外に出している場合、ノミ・ダニなどの寄生虫症にも絶えず罹患するため、人間の皮膚への影響もでてきます。とくにアレルギー体質の方や小さなお子様・お年寄りのいる家庭での猫の外飼いは絶対におすすめできません。
外飼い(放し飼い)メリット
外飼い(放し飼い)のデメリット
次の記事 》 「猫の寿命は毛色や毛の長さで違う?-猫の飼い方「猫の寿命」その3」
© 2016-2020 cat.pet-goodchoice