猫を迎い入れたとき、まずしなければいけないしつけは、トイレに関するしつけです。
排泄は毎日のことですので、しつけを失敗してしまうと、飼い主も家族も猫もストレスを感じてしまいます。
日々ストレスなく過ごすためのご参考にしていただければ幸いです。
猫のトイレのしつけは、犬と比べしつけし易いと言われています。
犬は自分の縄張りを広げる意味でオシッコを柱にかけ、臭いをつける習性がありますが、猫は習性上砂があるところをトイレと認識し、汚物を隠そうとする性質がありますので、砂を用意しその場所を確認させればトイレと認識できる猫も多いのです。
一説には、イエ猫の祖先リビア猫が砂漠にいたためといわれています。住んでいる地域が砂だらけなので、当然トイレも砂漠です。砂=トイレと遺伝情報に書き込まれたともいわれてます。
猫のトイレのしつけ・トイレ環境には理解しておきたい基本的なポイントがあります。年齢が進んでも共通する内容なので、しつけを行う前に必ず把握しておきましょう。
しつけをはじめて、トイレが成功したら褒めてあげることが重要です。褒められることは猫にとってもうれしいことです。
トイレが成功することと、褒められることが結び付けばしつけを行っていくのが簡単になります。
成功しているのをみつけたらぜひ褒めてあげてください。
また、失敗してるのを発見するとつい叱りたくなってしまうこともあるでしょう。
しかし、叱られた猫は、内容を理解できずに、叱られた恐怖と不満だけが残ってしまい、猫との信頼関係が悪化します。
あくまで自主的に、同じ場所で排泄をしないようにするため、「忌避剤」と呼ばれる猫が嫌がる臭いがつく市販のスプレーを吹きかけたり、猫が嫌がるミント・柑橘系の芳香剤をおくようにしましょう。
トイレが汚いとそのトイレを使わずに別のところにしてしまうケースがあります。
こうした失敗はすべて飼い主の責任です。人間でも汚いトイレには入りたくないですよね。
手はかかりますが、糞や尿のコンディションから健康状態の確認もできますので、毎日清潔を保つように管理しましょう。
排泄行為は、野生の世界では、無防備になってしまい襲われるリスクがあります。
ですから猫も本能的に、目立たない、落ち着ける場所を好む傾向にあります。
人があまり往来しない場所に設置したり、スペース上難しい場合は、屋根付きにするなどし、猫が安心して排泄できる環境を整えることが重要です。
猫のトイレのしつけは前述した通り、犬と比べるとしつけやすいと言われていますが、猫の中でも、しつけのしやすい猫・しずらい猫はいます。
具体的に,しつけのしやすさの違いがでてしまうのは、迎い入れるまでの環境・迎い入れたときの年齢です。
ペットショップやブリーダー・保護団体にいた猫は、人間や、他の猫と触れ合い、社会化されているケースがほとんどですので、新しい環境に来てもトイレのしつけはしやすいと言われています。
一方で、野良猫を飼う場合、外で排泄をする環境で過ごしていた為、トイレがあるかどうかにかかわらず気に入った場所にしてしまうことが多く、しつけは時間がかかり根気が必要です。
頭ごなしに怒らず、気長にしつけていくことが必要です。
育った環境によりますが、年齢が上がるとトイレのしつけは時間がかかります。
特に野良猫出身・避妊去勢をしておらず発情を経験している場合は、かなり根気が必要になります。
逆に野良であっても子猫だと、しつけの難易度は高くありません。
迎え入れた際の環境や年齢によってトイレのしつけの難易度が違う
猫は生後1か月以上経っていれば自分でトイレをし始めます。
迎い入れた段階で、子猫が排泄した糞尿を新しいトイレに混ぜることで臭いがつき、そこがトイレであることを認識します。
迎い入れて10回くらいは、うまくトイレができるか確認しましょう。猫のトイレのサインは落ちつきがなくなりいわゆるトイレハイや床をひっかく仕草が挙げられます。
こうした仕草が起きたら観察を開始し、別の場所でうろうろし始めたらトイレに連れていきましょう。失敗したとしても決して叱ったり怒鳴ったりしてはいけません。
ペットショップや保護団体から来た仔猫の場合、そもそもある程度しつけができている可能性があります。どこがトイレなのかをにおいを付けて教えるだけで簡単に覆えることもあります。
さらに母ねこと一緒に飼う場合や先住猫がいる場合は、母猫や、先住猫をみて学習をするので、トイレを覚えるのはとても早くなります。一方で、母猫・先住猫がトイレを苦手としている場合は個別に覚えさせることが必要になります。
トイレ砂は紙の砂や、トイレチップが良いでしょう。細かな砂ですと口に入り誤飲をおこし、最悪死亡するような事故になりますので、行動は良く監視しましょう。
また紙やチップは粒が大きいためおもちゃにして遊んでしまう子猫も多いので、遊びだしたらすぐに取り上げ、部屋中がトイレ砂まみれにならないように気を付けましょう。
成猫から飼い始める場合は、猫がどのように生活してきたかによって、しつけの難易度が全く変わります。
飼い主が亡くなってしまった、保護団体から引き取ったなどの理由で過去人間に飼われていた猫であれば、過去使っていたトイレをそのままスライドして使うことをすればしつけの問題はありません。
飼い続けていく中で、トイレの砂、トイレ本体を飼える場合は、使っている砂に新しいものを混ぜるなどして慣らしていくのが良いでしょう。
まとめて、砂と本体をかえてしまうのは、戸惑って、間違った場所にしてしまうこともありうますので、やめた方が良いでしょう。
仔猫も同じですが、野良猫を引き取る場合は、そもそも外で排泄をしていたので、しつけには根気がいります。
できる限り外のトイレ環境に近い、鉱物系の砂と大きめのトイレ本体を使うのが良いでしょう。
また、そもそも警戒心の強い動物ですので、人目につかず落ち着いて排泄できるところにトイレを設置しましょう。
高齢猫(老猫)を引き取る場合のトイレのしつけは、成猫のトイレのしつけと根本的には変わりませんが、高齢猫(老猫)で気を付けなくてはならないの部分としては、完全室内飼いだった猫でも衰えからトイレまで間に合わないで漏らしてしまったりするケースもあることです。
予防策として、トイレの複数設置も検討しましょう。
また、あまりないケースですが、野良の高齢猫を引き取るということになった場合は、子猫以上に根気が必要になります。
長年外で排泄していたので、しつけを行ってもなかなか習慣は変わらず、物覚えも悪くなっています。当然粗相をしてしまうことも多くありますので、失敗しても怒らず、叱らず、根気よくしつけし見守ってあげましょう。
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